現役日本語教師がお伝え【420時間養成講座の総合情報】

日本語教師養成講座の総合情報ブログ。授業の内容はじめ各学校の特徴や費用、求人など

あまり知られていない【日本語教師養成講座】で効果を上げる方法

●専攻をよく調べておく

 

日本語教師養成講座の授業では、一般的に座学と実践があります。
この中でどの先生、どういう先生が担当されているのか?でその後の日本語教師人生が大きく変わります。

 

なぜなら、まだ日本語教師という職業は資格が国内で統一されていない面も多く、個人の力量や思い(言語感)におおきく左右される現実があるからです。

 

つまり、何か理論を習ったとしても、そこに「外国人に教える」という視点を常に持っていないと、ただの絵に描いた餅に終わってしまう訳です。相手は言葉の通じない人である、という前提で授業を進めないといけない。これは分かっていても、感覚的につかむことがなかなか難しいのではないでしょうか?

 

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●国文法か、言語学専攻か?

 

例えば、日本語の文法を習う授業が象徴例です。通常、「食べます」とか「食べて」というように、変化をさせて使い分けをしていますが、ここには一定のルールがあります。

 


この法則を学んだだけでは、何の意味もありません。

 

 

「それをどうやって学習者に伝えますか?」

 

 

という方法論を伴って初めて日本語教師の意味を持たせる事ができます。通常、国文法を専攻した先生は、文法の説明で止まりがちです。彼らは言葉を分析する専門家で、どう教えるか?誰に教えるか?を想定した研究をしていないのです。

 

これは致命的と言えます。

 

実は、日本語教育の分野ではまだまだこうした視座で論じる事ができる状況は生まれていません。例えばこれが、言語学を専攻した先生だったら?言葉を習ったり教えることに国文法よりは敏感ですから、一定の知見を持った、より実践的な授業を展開してくれるかもしれません。

ただし、国文法を一方的に批判することもフェアではありません。

なぜなら、日本語教師として経験を積み、素晴らしい授業をする国文法の先生もいるからです。この点、国文法だからダメとは一概には言えません。その担当される先生の経歴を見極める上で、国文法であれば日本語教師の経験を積むことで十分カバーしうるからです。この点こそまさに、個人の力量が大きく授業の成果に現れる理由です。

 

日本語教師養成講座では、講師の経歴をチェックしながら、自分がどのような教師になりたいか?進みたい道を想像しながら選ぶ先生を決めることが肝要と言えます。